Laura Gibson 「Empire Builder」

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米オレゴン州ポートランドからニューヨークへ、新天地で待ち受けた困難を乗り越え
そのソングライティングの強さとしなやかさを増したローラ・ギブソン5枚目の最高傑作

2014 年夏、ローラ・ギブソンは単身アムトラックの長距離列車に乗り、長く住み慣れたオレゴン州ポートランドからニューヨークへと移ります。西海岸と東海岸をつなぐ長い長いその路線の名は「エンパイア・ビルダー」。しかし、車上の人であるローラはもちろん、これからニューヨークで待ち受けている数多の不幸など知る由もなかったでしょう。

到着早々、彼女は足を骨折し、上がり下りに不自由なアパートの5階の部屋を出ていくことになります。さらに翌春、彼女が住んでいたイーストビレッジの住処は大きなガス爆発事故のために建物ごと全焼(この事件は日本でも大きく報じられました)、彼女は命からがら逃げ出しましたが、持ち物のほとんどすべてをそこで失うことになりました。身元を証明するものも、楽器も、書き溜めた日記や歌詞も……。その後の数か月は友人宅のカウチやゲストルームを転々としながら生活を立て直すことに費やされ、さらに、入学した大学院の課題をこなしながらローラは失った歌詞を思い出すという作業に邁進したのでした。つまり、本作の背景には、こうした喪失と再発見の日々があります。

また、学校で学ぶフィクション・ライティングの授業や講義を通じて、彼女はストーリーテラー/ソングライターとしての自分をいちから再構成し、見つめ直すのでした。そして、その喜びと自信の深まりは、彼女が困難を乗り越えて手にした大きなダイアモンドだったに違いありません。

さらにこの作品を支えるため、旧友のキラ星のような音楽家たちが集められました。デス・キャブ・フォー・キューティーのデイヴ・デッパー、日本でも人気のマルチ演奏家ピーター・ブロデリック、そしてニーコ・ケースのダン・ハント、ディセンバリスツのネイト・クエリー、さらにSSW のアリーラ・ダイアンまで。自立、女性性、独居、人間関係や孤独をテーマに、喪失〜再発見の瞬間を見事にとらえた『エンパイア・ビルダー』。強さとしなやかさを一層増した歌声とプロダクションは、大都市ニューヨークを歩く彼女のぴんと伸びた背筋を思わせる大きな飛躍のアルバムと言えるでしょう。


【Track List】
01. The Cause
02. Damn Sure
03. Not Harmless
04. Empire Builder
05. Five And Thirty
06. The Search For Dark Lake
07. Two Kids
08. Louis 
09. Caldera, Oregon
10. The Last One
11. The Easy Way*
12. Animals*
* 日本国内盤限定ボーナス・トラック







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