大野円雅 「五月の歌(言葉たち)」
この商品のレビュー
SSW・大野円雅(大野まどか から表記を一新)の4作目。2015年頃から自身の体験や白昼夢を起点としながら、その情景を季節のひと月ごとに歌へと託した「月の歌」の作曲を開始。その中から今回はピアノ伴奏曲を集めて音源化。本人は歌唱と作詞に専念し、京都在住の現代音楽作曲家・今井飛鳥と、ポストクラシカル・ミニマルピアニストのWataru Satoによる作曲とピアノ伴奏により共作/共演、制作された。
録音は自室に機材を持ち込み2日間で行われ、ヴィンテージピアノである象牙モデルの大橋ピアノを使用。一台のピアノから演奏者二者二様で対照的ともいえるほど、異なった表情を引き出している。今井飛鳥の重厚なコード感を持つドラマティックかつ簡潔な作曲表現と、パーカッシヴでタイト/ソリッドな奏法がピアノを唸らせたかと思えば、一方Geckoの手にかかると、瑞々しく凛としたセンチメントを感じさせる、リリカルでメロウなムードへと、ピアノは様変わりしている。
彼らのピアノの狭間で、歌がごく私的な記憶の手触りを立ち昇らせていく時、日本語の響きはどこか季節の移ろいのように響く。ピアノと歌のみという、一種モノクロームのような編成から、いつかそこここに在った幾多の名前のない色彩を再現せんとする、音と言葉たち。
【Track List】
1.五月の歌(言葉たち)
2.八月の歌(藍のソネット)
3.九月の歌(橙)
4.十月の歌(世界の旗の鳥)
5.六月の歌(蛍)
6.十一月の歌 (古びた海)
録音は自室に機材を持ち込み2日間で行われ、ヴィンテージピアノである象牙モデルの大橋ピアノを使用。一台のピアノから演奏者二者二様で対照的ともいえるほど、異なった表情を引き出している。今井飛鳥の重厚なコード感を持つドラマティックかつ簡潔な作曲表現と、パーカッシヴでタイト/ソリッドな奏法がピアノを唸らせたかと思えば、一方Geckoの手にかかると、瑞々しく凛としたセンチメントを感じさせる、リリカルでメロウなムードへと、ピアノは様変わりしている。
彼らのピアノの狭間で、歌がごく私的な記憶の手触りを立ち昇らせていく時、日本語の響きはどこか季節の移ろいのように響く。ピアノと歌のみという、一種モノクロームのような編成から、いつかそこここに在った幾多の名前のない色彩を再現せんとする、音と言葉たち。
【Track List】
1.五月の歌(言葉たち)
2.八月の歌(藍のソネット)
3.九月の歌(橙)
4.十月の歌(世界の旗の鳥)
5.六月の歌(蛍)
6.十一月の歌 (古びた海)
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