Colleen 「A flame my love, a frequency」
この商品のレビュー
フランスの女性マルチ・インストゥルメンタリスト、Colleen の6 作目。
ヴォーカルを取り入れた4 作目以来の劇的な音楽的変化をみせた傑作誕生!
これぞ現代版Arthur Russell!?
トレブル・ヴィオラ・ダ・ガンバと自身のヴォイスを駆使し、人の心と感情に複雑なストーリーを作り上げる、フランス出身で、現在はスペインを拠点にしている女性マルチ・インストゥルメンタリスト、セシル・スコット(Cecile Schott)による、コリーン(Colleen)の2年ぶりの6作目。現在はスペインを拠点にしている彼女だが、ちょうど故郷のフランスを訪れていた際にパリ同時多発テロ事件に遭遇し、生と死が常に隣り合わせであるということを痛感し、その感情が本作のテーマとなった。
前作『Captain of None』では自身のルーツであるダブにインスパイアされた新たなアプローチをみせたが、本作ではヴォーカルを取り入れた4作目以来となる劇的な音楽的変化をみせている。新たに取り入れたCritter and GuitariのシンセサイザーSeptavoxと、Moog Delayにヴィオラ・ダ・ガンバの音色を溶け込ませ、全く新しいリズムとサウンドを生み出しており、ポップと実験性、ヴォーカルとインストゥルメンタルそしてエレクロニックとアコースティックをペダル&ループ技法を用いて巧みにレイヤードし、現代的な手法でクラシカルなバロック・サウンドを構築することに成功した。デリケートなメロディと細かな音色、そして無限の探究心が窺える実験感覚が絶妙のバランスで同居している。
リヴァービーに煌めくミニマルなフレーズ、揺らぐようなサイケデリックな音色などを、リズミックにレイヤードし、自身のセンシティヴなヴォーカルを絡めながら独特の世界観を構築。必要最小限に絞られた音数で自らの心情を音像化した秀作。彼女が敬愛するArthur Russellにも通ずるエクスペリメンタルで美しい世界観に引き込まれる。
Colleen:
フランスの女性アーティスト、セシル・スコット(Cecile Schott)によるソロ・プロジェクト。
様々なワールド・ミュージックの影響を巧みに消化し、ヴィオラをはじめ、チェロ、クラリネット、グロッケンシュ ピール、アコースティックギター、オルゴール、ウィンドチャイム、スピネット、クリスタルグラス、リコーダー、ウクレレなど多彩な楽器を自ら駆使するマルチ・インストゥルメンタリスト。2006年と2008年の2度、来日を果たしている。
【Track List】
1. November
2. Separating
3. Another world
4. Winter dawn
5. Summer night (Bat song)
6. The stars vs creatures
7. One warm spark
8. A flame my love, a frequency
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