Jess Williamson 「Cosmic Wink」
この商品のレビュー
これまでに自主リリースしたアルバムがPitchforkなどのメディアの目に留まり、エンジェル・オルセン、ケヴィン・モービーなどのサポートに抜擢されるなどいま注目を集める女性SSW!LAに移り住んで制作された今作は、その哀愁ある歌声に軽やかでポップなコーラスが加わった快作!
静謐なフォーク・ギターと心の琴線をむき出しにするような歌声で、自主リリースながらじわじわと話題を集めてきた実力派SSW、ジェス・ウィリアムソンが、光も影も持ち合わせたパワフルなニューアルバム『コズミック・ウィンク』で、〈Mexican Summer〉からアルバム・デビューを果たす。
地元テキサス州オースティンを離れカリフォルニアへと拠点を移し制作された今作では、その環境の変化を反映するかのように、サウンドも軽やかなサイケ・フォークへと変貌。彼女本来の、テキサスの砂漠に響く遠吠えのような哀愁に満ちたシンプルなフォークサウンドに、カリフォルニアの日差しと海風を感じさせる明るさが加わったことで、より陰影がくっきりしたポップな作品になっている。キャット・パワーのようなブルース感とエンジェル・オルセンのシンプルでストレートな歌詞、そして煙の香りがしそうなハスキー・ヴォイスから澄んだ高音まで自在に表情を変える彼女の歌声も更に深みを増しており、明るいコーラスやアレンジで表現の幅を大いに広げている。
先行してビデオとともに公開された「I See The White」は、年老いた愛犬の毛に混じった白髪に時の流れと忍び寄る死を思い、明るくポップなコーラスで「私たちがどこに行くのか知らないけど、その先にも一緒にいてほしい」と切なく歌う。彼女の詩情豊かな歌声を引き立てるシンプルで茶目っ気のあるビデオで、その魅力を確かめてほしい。
【Track List】
1. I See the White
2. Awakening Baby
3. White Bird
4. Wild Rain
5. Thunder Song
6. Mama Proud
7. Dream State
8. Forever
9. Love on the Piano
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