V.A. 「Quiet Corner-at Night With You」
この商品のレビュー
「美しい叙情と詩情に満ちあふれた音楽」という変わらないコンセプトのもと、愛すべきキース・ジャレットの名作『The Melody At Night With You』にインスパイアされたサブタイトル。眠る草花の密やかな香りに包まれる、柔らかな夜の親密な雰囲気をイメージした選曲です。
オープニングはアイスランドのスンナ・グンロイグスによる、ルーファス・ウェインライトの美しいメロディ・ラインが印象的な「Vicious World」のきらめくようなピアノ・トリオ・ヴァージョン。4曲目にはポーランドのグラジーナ・アウグスチクの名演がクラシックとなった「So Reminding Me」のカヴァーなど、ヴォーカルとピアノの溶け合うようなデュオが並ぶ前半。
中盤はレディオヘッドやエリオット・スミスといった、インディー・ロック〜シンガー・ソングライターへのトリビュート作品を残しているピアニスト、クリストファー・オライリーによるクラシカルなニック・ドレイクのカヴァーから始まり、「クワイエット・コーナー」の支柱ともいえる、ウィリアムス・フィッツシモンズをハイライトに、独特の浮遊感に意外な相性の良さを発見できる音響派〜SSW作品が並びます。
後半はより静謐に。サンティアゴ・ベイスは、エグベルト・ジスモンチの前衛的なセンスと、モノ・フォンタナのような映像美を兼ね備え、アルゼンチンのガビ・エチェヴァリアは、まさにカルロス・アギーレ・グルーポを彷彿させる、清涼で詩情あふれるオーガニックなアンサンブル。アメリカーナの古き良き時代をアップデートするグループ、ヘムはドリーミーなオーケストレイションでコンピレーションのクライマックスを演出し、ラストは、元レッド・ハウス・ペインターズのメンバーで、ソロ・プロジェクト、サン・キル・ムーンとしても知られるマーク・コズレックによる10ccの名曲カヴァーにそっと耳をかたむける。
【Track List】
01. Vicious World / Sunna Gunnlaugs
02. Like Someone In Love / Kathryn Williams & Anthony Kerr
03. Alice In Wonderland / Norma Winstone & John Taylor
04. So Reminding Me / Agata Pisko & Werner Radzik
05. Superwoman / Anita Wardell
06. Northern Sky / Christopher O'Riley
07. People Change Their Minds / William Fitzsimmons
08. At A Glance / Message To Bears
09. Andrew And Lynsey / The Boats
10. A Cloud To The Back / Sam Prekop
11. Howe / Lambchop
12. Pink Moon / Lotte Kestner
13. Up And Down / Chantal Acda
14. En La Montaña / Santiago Beis
15. La Palabra Surge
16. Eveningland / Hem
17. I'm Not In Love / Mark Kozelek
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