Low Roar 「0」
この商品のレビュー
前作『 Low Roar 』で密かにそして確実に人気を掴んだロー・ロア。シンガーソングライターの彼はレイキャヴィクに根を下ろし、今回は地元のミュージシャンからの多大な協力を得て、色彩豊かな世界を繰り広げています。
Low Roarはアメリカで活躍していたフォーク・ポップ・バンド Audrye Sessions のリーダー格であったライアンが独立して立ち上げたソロ・プロジェクトです。今回の作品は、前回と同じフォーク調の路線を保ちつつ、美しくエレクトロを盛り込んでいます。、個々の曲の個性が際立ち、アミーナを起用している曲はどことなく初期のシガーロス風の響きがあって、そういうところに反応しては本来はいけないのかもしれませんが、Low Roarがシガーロスであってもおかしくないような、そんな印象を受けます。
そして前回にはほとんど見られなかった、ポストロック系の音作りにも挑戦していて、これがまたとてもアイスランドっぽい。ムームのシッラがヴォーカル参加した曲は、オモチャ箱をひっくり返した系の音を使いつつ、ダーク・アンビエントのような、まるでベン・フロストのようなダークな世界感。今回の作品では随分とサウンド・クリエーションに力を入れ、守備範囲を広げたようです。
エレクトロ・ビーツを使った曲は、明るい方へ向かえばFM Belfastになりそうなほどのポップ感がありますが、彼はそれをポップ・ポップしてしまう手前のところで上手に料理して、ロー・ロアがエレクトロ・ポップするとこうなるのだ!という独特の雰囲気があって素晴らしい。
個々の曲の個性が本当に素晴らしく、ライアン自身の個性を生かしつつ、レイキャヴィクのミュージシャンやレイキャヴィクにあふれている音楽のエッセンスを上手に用いて、素晴らしい音の世界を繰り広げています。ぜひみなさんもじっくりとお聴きください。
「ICELANDiaショップから商品説明を転記」
【Track List】
1.Breathe In
2.Easy Way Out
3.Nobody Loves Me Like You
4.I'll Keep Coming
5.Half Asleep
6.Please Don't Stop (Chapter 1)
7.I'm Leaving
8.In The Morning
9.Phantoms
10.Anything You Need
11.Dreamer
12.Vampire On My Fridge
13.Please Don't Stop (Chapter 2)
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