ギリシャラブ 「(冬の)路上」
この商品のレビュー
1stアルバムも人気となった彼らの新作はドレスコーズの志磨遼平監修の"イエス・レコード"からリリース!
2017年の3月、
立ち寄ったレコードショップで流れている曲がやけにいい。
ぼくの知らない60年代の日本のフォークロックのグループ、
あるいはその流れをくむ現代のバンドだろうか。
それとなく耳を傾けたままレコードの物色を続けた。
よくある事だ。
ところが、続いて流れた曲もやけにいい。
どうやら新しいグループのようだ、と思わされたのは、
海外のインディー・ロックを通過した影響が
ありありと感じられたからだ。
それにしてもメロディはやはりノスタルジックで、
どこか知らない国の民謡のようでもある。
そこに〈猫のひげ/みたいな君の/肋骨をなぞるだけの/機械になる〉
といったシュールレアリストみたいな歌詞が乗っている。
もう店内のどんなレコードも目に入らなくなり、
手ぶらでレジへ向かって
「今流れているこれを下さい」と言ってしまった。
その日発売されたばかりというギリシャラブの
1stアルバム『イッツ・オンリー・ア・ジョーク』は、
今年ぼくが最も聴いた作品のひとつになった。
こんな作品との出会いを求めて、
ぼくは日夜レコード屋通いを続けているのだ。
イエス・レコーズ主宰 志磨遼平(ドレスコーズ)
【Track List】
1. からだだけの愛
2. モデラート・カンタービレ
3. ブラスバンド
4. ペーパームーン
5. どういうわけか
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