CLARK 「TOTEMS FLARE」
この商品のレビュー
そのアップリフティングなダンス・トラックスは、狂気にも似たクールでハードコアでストイックでエネルギッシュな高揚に 満ちていた。それ以前のクラークの音楽が色あせてしまいかねないような鮮烈なインパクト!
そこからわずか1年半という歳月で登場した新作で、クラークはまた新境地に進んでいる。前作のような徹底してハードでストレートで アップリフティングなダンス・トラックは影を潜めた。といって以前のような作り込んだ緻密なアンビエント・トラックに回帰しているわけでもない。
前作がジャケットのアートワークの示すように漆黒に沈むモノクロームの魅力だったとすれば、本作は もっと間口が広く色づかいがカラフルだ。といってそれは端正に塗り分けられた静物画ではなく、サイケデリックにきらめく万華鏡的世界でもない。全編どこか デッサンが狂ったような奇怪な造型と、不安定なデッサン、色ズレを起こしたようなアンバランスなカラーリングだ。踊れない。といって気持ちよくもなれな い。ただ聞く者を不安に陥れるような恐ろしくも不気味なノイズだけが鳴っている。だが、こんな美しい音はない。
01. OUTSIDE PLUME
02. GROWLS GARDEN
03. RAINBOW VOODOO
04. LOOK INTO THE HEART NOW
05. LUXMAN FURS
06. TOTEM CRACKERJACK
07. FUTURE DANIEL
08. PRIMARY BALLOON LANDING
09. TALIS
10. SUNS OF TEMPER
11. ABSENCE
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