RYAT 「TOTEM」
この商品のレビュー
フライング・ロータスぞっこん!ビョークのような美しい歌声をもったシンガー/マルチ・インストゥルメンタリスト/プロデューサーであるクリスティーナ・ライアットを中心としたエレクトロニック・ユニット、ライアットがブレインフィーダーからアルバム・リリース!!
クリスティーナはFusion Riotsというジャズ・フュージョンの即興グループに参加後、ソロ活動を開始。生の電子音とサンプルを制作し、エキゾチックなエレクトロニック・ビートと一度聴いたら忘れられない歌声を披露するインプロビゼーション要素の強いライブ・セットはアニマル・コレクティブと比較され、MEWやThe Flaming Lipsのオープニング・アクトも務めた。
ブレインフィーダーからのデビュー・アルバムとなる本作『Totem』はドリーミーなハープの音色に誘われて幕を開け、クリスティーナの歌声はクラシックやエレクトロニカ、ジャズに映画音楽まで様々な要素を咀嚼したトラックにハーモニーとして溶け込んだかと思えば、雄弁にその感情をリスナーの耳へ届ける事ができるまさにビョークのような圧倒的存在感を放っている。先行シングル”Howl”(M-3)では淡々としたミニマルなグリッチ・ホップ・ビートに絡みつく儚くもしなやかなクリスティーナの歌声が見事なコントラストを生み、”Raiz”(M-10)ではフライング・ロータスとレディオヘッドとビョークが三つ巴で夢のセッションを行ったと言っても過言ではないくらい彼らが秘めるポテンシャルの高さを物語っている。さらに、”Seahorse”(M-4)では巧みなエディット・ワークで疾走感溢れるグリッチ・トロニカ、”Object Mob”(M-8)ではマシュー・ハーバートを彷彿とさせる架空のビッグ・バンドを構築したりプロデューサーとしてもその非凡な才能を披露している。そして、やはり” Hummingbird”(M-5)や” Invisibly Ours”(M-7)などのアンビエント・バラードにおける表情豊かでエモーショナルな歌声は一瞬にしてその世界観を支配しながらリスナーの耳を虜にするだろう。
ゾラ・ジーザスやグライムス、ローレル・ヘイローとインディ・シーンで圧倒的な存在感を持った女性アーティストの登場が続く中、彼女の名前もまたあっという間に拡散され、認知されることは間違いない。
LAニュービートの核心レーベルでありながら、近年はマーティンによるハイブリッドなテクノ・アルバムのリリースや、オースティン・ペラルタやサンダーキャットのリリースでジャズ・フィールドまで侵食を開始した<Brainfeeder>。そのジャンルレスに触手を広げ始めたレーベル展開にまたあらたなマスターピースが追加された。
01. Windcurve
02. Owl
03. Howl
04. Seahorse
05. Hummingbird
06. Footless
07. Invisibly Ours
08. Object Mob
09. Invisibility Cage
10. Raiz
11. Jelly (Bonus Track for Japan)
12. Totem
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