ninomiya tatsuki 「homebody」
この商品のレビュー
リスニングに重きを置きつつ制作されたという本作はあらゆる情景に寄り添う究極のBGMとして機能するが、なによりも出来上がった至高とも言うべき各曲のプロデュースセンスには脱帽のひと言。
そこにはスペイシーなローズや優しいピアノ、ジャジーなホーンやブルージーなギターの音色などが様々な彩りを飾っているが、それらが極上なロービートのブレイクビーツにより一段も二段も高い精度として感動すら覚える見事な出来映えとして昇華されている。
90年代初期のヒップホップを彷彿とさせるジャジーなサンプルがクールなM1「bleep」やM3「cigar」、女性ボーカルがとても魅惑的なM2「no fool」とM4「santalum」、海岸線の美しいサンセットを思い起こさせるかのM7「yellow」とアルバムタイトル曲のM8「homebody」、映画音楽を想起させるようなM9「boring」とエンディングを飾るM12「regret」をはじめ、収録全12曲全てに一切の妥協なし、外れなしの作品となっている。
Next Nujabesとも言うべき次世代の煌びやかな才能に今後ますますの注目が集まることであろう。
◆プロフィール ninomiya tatsuki
1992年生まれのトラックメイカー、ボーカルYikiiとのユニットanemoneのコンポーザー。
ピアノやギターなどの楽器に触れ、バンド活動を始めるも持ち前の協調性の無さから、人と音楽をやる楽しさが見出せず、「一人で音楽をやりたい」という気持ちが芽生える。
後に一人で音楽制作が出来るDTMに興味を持ち、2015年にDTMでの音楽制作を開始する。
当初は歌モノロックをメインに活動するつもりだったが、様々な音楽ジャンルに触れ、それらを自分なりに昇華し、精神世界・心象を音にするというテーマでジャンルに捕らわれずに日記をつけるような感覚で音楽活動を続けている。
2018年1月にはanemoneの1stアルバム『anemone』をPROGRESSIVE FOrMよりリリースする。
また本人名義では2018年1月にEP『furiae』をOthermanRecordsから、2018年4月にアルバム『tranquil』をfumin.からオンラインでリリースする。
【Track List】
01. bleep
02. no fool
03. cigar
04. santalum
05. bleu
06. bier
07. yellow
08. homebody
09. boring
10. lotus
11. dreams
12. regret
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