★特典★ Darkstar 「Civic Jams」
この商品のレビュー
2010年のデビュー以来、唯一無二な音楽性を有したエレクトロニック・ポップミュージックを作り上げてきたダークスター。アクトレス、ワイルド・ビースツ、ゾンビーらとのコラボレーションを行い、ジョン・ホプキンスやフォー・テットとも交友のある彼らの最新作。
アルバム中、日常生活に散見される美や傷心が言及されている。「1001」では別の世代の出来事を再び見つめ、「Text」ではヴォーカルの断片で愛する人を失うこと、そしてそれに伴う変わらぬ思いやりを語っている。インストゥルメンタルの要素は、最も人の心を捉える甘美な憂鬱を表現しており、これらはウェイリーのひたむきなヴォーカルとうまく調和されている。
The VoidやPlastic Peopleといったロンドンのクラブで開催されていたミレニアル初期のダンスパーティは、足跡となって「Tuesday」のようなトラックで鳴り響く。ここでは“dollar up”というフレーズが素晴らしい音質で繰り返され、90年代の気ままなレイヴの高揚感を引き寄せている。オープニング曲「Forest」や、「Blurred」といったアンビエント・トラックには、前向きな感情が漂い、ユニオン・チャペルでサンプリングした滑らかなストリングのガレージハウスやオルガンの音が散りばめられた。
人々が孤立する状況に陥るのは、以前にも増してたやすいこととなった。楽しく遊んだり、ダンスしたり、抗議行動を行ったりできる公共のスペースが閉鎖されているときは尚更だ。『Civic Jams』は、愛する者と共に前へ進みながら、過去の喪失の記憶をたぐるアルバムである。人生の陰影を抽象的に見つめ、しっかり掴み取って楽しめる何かを見いだすことが大事だと伝えている。
国内盤CDにはボーナストラック「Haze」が収録され、歌詞対訳と解説が付いてくる。
【Track List】
01. Forest
02. Jam
03. 1001
04. 30
05. Wolf
06. Loon
07. Tuesday
08. Text
09. Blurred
10. Haze (Bonus Track for Japan)
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