Flor Sur Cello Trio, Airena Ortube & Julian Beaulieu 「Un Solo Jazmin」
この商品のレビュー
微睡みを誘う甘美で流暢な調べ、意外なチェンバー・アレンジ、繊細に紡がれるギターと情感溢れる女性ヴォーカル。
カルロス・アギーレ主宰シャグラダ・メドラからデジタル配信されたポルトガル録音のアルバム「Andorina」が話題となった、アルゼンチン・コルドバ出身のチェロ・トリオ=フロール・スール・チェロ・トリオと、ルイス・アルベルト・スピネッタ "Fuji" や C.アギーレ "Estampa de Rio Crecido" の名カヴァーを含む作品「ñacu」がロングセラーとなっている、声とギターのカップル・デュオ=アイレナ・オルトゥーベ&フリアン・ボウリューがコラボレイト。
フィジカルなCD作品としては日本独自のリリースとなります。
前から温めていた企画が遂に実現します。デジタル配信のみだったフロール・スール・チェロ・トリオの「Andorina」のCD化がいつになるのかを尋ねること数回。そのなかで、シエテ・ムヘーレス・センティメンタレス(7人のセンチメンタルな女性たち)と題されたショー・プロジェクトに端を発するスタジオ・ライブの動画を発見します。最初に感銘を受けたのは本作m-3収録 "Que Llueva"なのですが、店頭にてロングセラーとなっていたアルバム「ñacu」のアイレナ・オルトゥーベとフリアン・ボウリューがフィーチャーされており、そのたおやかに音楽を表現する姿に鳥肌が立ちました。そこでこのコラボレイトでアルバム一枚にまとめられないか打診したところ、「喜んで!」との事で、レコーディング、ミキシングまで2,3ヶ月。前述「Andorina」に収録された革新的フォルクローレ・グループ、デュラティエラのカヴァー"Mis partituras"も再録しています。アイレナ・オルトゥーベ&フリアン・ボウリューの「ñacu」レコ発ライヴにて演っておりました、フィト・パエス"Ambar Violeta"のチェロ・アンサンブル・ヴァージョンも収録。タイトル・トラックはペドロ・アスナールが弦楽オーケストラを伴ったアルバム「Ahora」収録曲のカヴァー。ほかにも日本でコンテンポラリー・フォルクローレが認知される礎を築いたルナ・モンティ”De Mi”や、マルティン・ネリ”Cancion con Arbol”、デビュー・アルバムを発表したばかりのS.S.W.の作品に、変則ピアノ・トリオを率いるジャズマンのインスト曲まで、流麗なチェロ三重奏と繊細に紡がれるギター、情感豊かな女性ヴォーカル、いま注目を集める良質音楽産地アルゼンチン・コルドバから不朽の名作と成る予感を孕んだ作品の誕生です。
【Track List】
01. Chaplín
02. El azul de la luz
03. Que llueva
04. De mí
05. La cucharita
06. Siesta en Pirané
07. Canción con árbol
08. Un solo jazmín
09. Ámbar violeta
10. Mis partituras
11. Paisaje vidalero
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