Jon Hopkins 「Immunity」
この商品のレビュー
数多くの音楽メディアの年間ベストチャートで上位を獲得した大傑作アルバム『Immunity』。それまでの彼のキャリアの総括であると同時に、2021年の『Music For Psychedelic Therapy』など、その後の進化にもつながるターニング・ポイントと言っても過言ではない。
卓越したプロデューサー、アイヴァー・ノヴェロ賞にノミネートされた映画音楽作家、またブライアン・イーノやコールドプレイのコラボレーターとして知られていた彼が、当時までのキャリアで最もアグレッシヴにダンスフロアにフォーカスした『Immunity』を発表し、ソロ・アーティストとしてのイメージと評価を決定づけた。本作は決してテクノ・ファンに向けただけのものではなく、ホプキンスは、このアルバムを聴いて、リスナーが様々な心の状態に達することを意識したという。優美で哀愁のあるピアノの音から、心を揺さぶるドローンのハーモニーまで、常に新しいメロディーに対するアプローチを模索し、至高のエレクトロニカ・サウンドを完成させると同時に、グリッチ・ノイズも取り入れた独特なベース・サウンドとビートによって、テン年代に生まれたエレクトロニック・アルバムの最高傑作の一つという評価を獲得した。
" 『Immunity』は、2010年後半から2012年前半の間に書いた作品だ。すべての要素に気を配り、自分のすべてを注ぎ込んだ。この作品が僕の人生を変えた。それまでは500人規模の会場でプレイしていたが、1年足らずで5000人規模の会場でプレイするようになった。すべてのことが旋風のように起こり、それ以来、どんな創造的アプローチにも自由に身を任せあれるようになった。この作品を作り、リリースすることは、とても特別な経験だった。
これまで自分が作ったものをリマスターしたことはなかったが、『Immunity』を大音量でマスタリングしたらどんなものになるか考えることはよくあった。オリジナルを手がけたガイ・デイヴィーがマスタリング前の音源を引っ張り出し、より繊細なアプローチをしてみようとトライしたんだ。でもすぐに、このアルバムの重要な特徴である、特にヘビーな曲で発揮される「圧力」の感覚が失われたように感じた。そこから、人々が慣れ親しみ、重要視してきたものに変化を加えることに対して急に警戒心を抱くようになった。そこで、元のセッティングに戻しつつ、最後に微妙なエキスパンダーを加えて、少し開放的なサウンドにしてみた。その結果、従来の硬質感や激しさはそのままに、絶妙な余白が生まれたように感じた。このプロジェクトによって初めて周波数96khzに対応したガイのEMIデスクで音をかける機会も得られたよ。" - Jon Hopkins
【Track List】
◆Disc 1
01. We Disappear - Remaster 2023
02. Open Eye Signal - Remaster 2023
03. Breathe This Air - Remaster 2023
04. Collider - Remaster 2023
05. Abandon Window - Remaster 2023
06. Form By Firelight - Remaster 2023
07. Sun Harmonics - Remaster 2023
08. Immunity - Remaster 2023
◆Disc 2
01. Immunity (Asleep Version)
02. Form By Firelight (Asleep Version)
03. Breathe This Air (Asleep Version)
04. Open Eye Signal (Asleep Version)
05. Abandon Window (Moderat Remix)
06. Breathe This Air (feat. Purity Ring)
07. We Disappear (feat. Lulu James)
08. Open Eye Signal (George FitzGerald Remix)
09. Collider (Pangaea Remix)
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