LAGITAGIDA 「TUTELA!!」
この商品のレビュー
本作の幕開けを堂々と宣言する、スペーシーな序章トラックM1「Incident On The Moon」。
サビの力強いメロディとバンドの持ち味であるアグレッシブさが相まった、ラギタギダ流ポップ・スタンダードと言えるのが、タイトル・トラックであり、リード・トラックとなるM2「TUTELA!!」。
感情が渦巻きエネルギーが迸る、叙情的でドラマ性の高いM3「Sufferers」。2nd EP『CartaMarina』のリード・トラックを再レコーディングした楽曲であり、メンバーの爆発的な演奏力がこれでもかとせめぎ合うM4「Drastica」。閃きとユーモアに溢れ、突き抜けんばかりのポップさがバンドの新機軸とも言えるM5「Surplus Population」。クリテツ(あらかじめ決められた恋人たちへ)によるテルミン、ジャンベが混沌とした世界観を形成し、まるで宇宙人がグランジを解釈したかのようなM6「Fooneral」。1st EP『CaterpiRhythm』のリード・トラックであり、バンドを体現する楽曲が、豊潤さと拡がりを湛えた完全版となって再レコーディングされたM7「Sensya」。瞬発力と怒涛の勢いがありながら、同時に底知れないダイナミズムを感じさせるM8「Terrible Boy」。
ゲストにLogic Systemこと松武秀樹が「Moog IIIc(通称: タンス)」で参加、無機質な質感がありながらエモーショナルなサウンドが他の楽曲と一線を画すM9「Copeten」。アルバムの最後に相応しい、優しさと穏やかさに満ちた、すべてを包み込み飲み尽くす壮大なM10「Spiral Nebula」。それまでの9曲がこの1曲によって一つの宇宙として完成する。
いずれも規格外のポテンシャルとロックへの力強い情熱が宿った全10曲。表情豊かな感情的メロディ。独特の強靭なポップネス。緻密でドラマチックなアンサンブル。そして壮大な構築美。インスト・ロックの可能性をドラスティックに押し広げる快心作がここに誕生した。
01.Incident On The Moon
02.TUTELA!!
03.Sufferers
04.Drastica
05.Surplus Population
06.Fooneral
07.Sensya
08.Terrible Boy
09.Copeten
10.Spiral Nebula
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