松本一哉 「水のかたち」
この商品のレビュー
偉大なる自然が生み出す不確定な条件の中、移ろいゆく意識や無意識の感覚が生み出す奇跡。耳を澄ませば自然とのハーモニーが無限に広がっている。環境音楽や電子音楽、フリージャズなどが好きな方にもオススメの1枚。
『水のかたち』松本一哉氏による作品の概要
この作品は、自然の中で自然の音と共に演奏をし、後に多重録音などをしないというコンセプトで作った作品です。僕は自分が指揮者にでもなったつもりで音を選んで聴けば、身の回りには常に偶然に作曲された音楽が溢れていると考えていました。そして、その偶然のオーケストラに自分も参加し、自分が音を足すことで全く別の聴き方が出来たり、無かった世界を生むことが出来ると考えていました。作品のモチーフに水を選んだのは、年中雨や曇りの土地で育ったからなのか、昔から水の音や水っぽい場所に惹かれていて、何かを創作する際に水をモチーフにし続けてきたからです。色々な年月、色々な場所で、その時間、その瞬間に偶然鳴った音。ある瞬間に自分が鳴らした音、鳴らさなかった音など、自然と一緒に演奏をする醍醐味が作 品内に詰まっています。何度も何度も何度も通い尽くして録音出来た音や、たまたまそこに居たから録れた音など、1音1音とじっくりと向き合ってもらえるよう色々と趣向を凝らしました。偶然と必然、作為と無作為なんかを意識しながら聴いてもらえたら良いなぁと思います。 松本一哉
[Tracklist]
01.触れる
02.踊る水面
03.刻む
04.溜水する鉄の球
05.鳴嚢と泡沫
06.叩く
07.梅雨の終わりと夏の始まり
08.ひぐらしそのひぐらし
09.撫でる
10.秋霖
11.たゆたう水月
12.混ざる
13.とことこと夜の足音
14.もえもえ燃える雨ふるふる
15.擦る
16.波に消える波紋音
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