MARI KALKUN & RUNORUN 「Tii ilo」
この商品のレビュー
前作2nd『Vihmakono』(2010年)は『ミュージック・マガジン』誌で年間ベスト・アルバムに入賞し(日本でのリリースは2011年)、それを受けてデビュー・アルバム『Uu tulok』(2007年)も日本盤がリリースされ、年齢や性別を問わず、日本のリスナーにも高く評価された。聴き手に真っ直ぐ向かってくる真摯なボーカル、民族楽器カンネル(琴やシターのような弦楽器)の乾いた音色、独特の発声を持つヴォロ語の透き通ったメロディ。単なる北欧音楽、フォーク・ミュージックに留まらない独特の世界がそこにはある。
彼女の音楽を説明するのにジュディ・シルやケイシー・マッコード、ヴァシティ・バニアンといったアシッド・フォーク系の女性シンガー・ソングライターが引き合いに出されるが(事実ヴァシティとは今年2015年にエストニアで共演している)、透明感とそれにともなう憂いという点では確かに共通点も多く、片足をトラディッショナルに、片足をコンテンポラリー・ミュージックに置くという自意識も彼女たちに共通したものと言っていいだろう。
【Track List】
1.Tee hümn / Hymn to the Road
2.Jakopi unõnägo / Jakop’s Dream
3.Hommik Siberis / Morning in Siberia
4.Sadulmoi
5.Unetu / Sleepless
6.Meri kohiseb so sihes / The Sea Murmurs within You
7.Tsirr-virr lõokõnõ / Chirp-Chirrup Little Skylark
8.Sõalaul / War Song
9.Kiike korge’elle / Swing High
10.Läki kodo / Let’s Go Home
11.Tii ilo / The Beauty of the Road
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