HARCSA VERONIKA GYÉMÁNT BÁLINT 「LIFEOVER」
この商品のレビュー
ハンガリーのジャズシーンにおいて確固たる地位を築いたハルチャ・ヴェロニカのエモーショナルなボーカルと、コンテンポラリー・ジャズ・ギタリストであるバーリントの一風変わったギター・プレイがサポートする美しくもユニークな作品。
その様はハンガリー版タック&パティといった趣か。
ハンガリー国内ではテレビ出演やファッション誌の表紙を飾るほどの人気者であるヴェロニカだが、音楽への探究心、挑戦する姿勢には目を見張るものがある。
アコースティック・ジャズ・カルテットで成功を収めた後はクラブジャズ・テイストの『Red Baggage』(2009)を、続いて前述のトリップホップ・バンド、Bin-Jipの『Enter』(ウェアラバウツ・レコーズ/2011)でビートの効いたエレクトロ、ロックへ歩み寄った。
そしてこのニュープロジェクトである。本作はデュオということもありボーカルへの比重はこれまでになく高いが、独特の歌唱でそれを見事に昇華させている。ジャズをベースにしているもののオーソドックスなそれではなく、どちらかというとロック的な楽曲をジャズの土俵で表現するようなニュアンスが感じ取れる作品。
ジャズ・ファンだけでなく、若い世代のリスナーにもアプローチできるだろう内容で本アルバム『Lifelover』はドイツの老舗ジャズレーベルTraumtonからのリリースも決まっており、ヨーロッパを中心に話題になること必至。
日本盤ボーナストラックにはライブレコーディングによるニルバーナ「Come As You Are」、トレイシー・チャップマン「For my Lover」、U2「Stay」のメドレーを収録。
[Track list]
01. Lifelover
02. Moss and Lichen
03. Stop Haunting
04. Go On Swimming
05. Interlude
06. Huddle Yourself Up
07. Perilous
08. Lacs
09. Glisten
10. Saying No
11. Drive Into The Sun
12. Everybody's Gotta Learn Sometime
13. Come As You Are(Nirvana)-For my Lover(Tracy Chapman)-Stay(U2) [bonus track]
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